不動産クラウドファンディングを始めようとリサーチしていると、必ずと言っていいほど名前が挙がるのが「COZUCHI(コヅチ)」と「ヤマワケエステート」の2社です。
どちらも少額から投資できる手軽さが魅力ですが、運営実績や利回り、換金性、リスク管理体制などには大きな違いがあります。
特にヤマワケエステートについては、2026年に行政処分を受けたほか、一部ファンドで元本毀損も発生しています。一方、COZUCHIはこれまで元本毀損ゼロの実績を公表しています。
この記事では、ほったらかし投資歴8年の為替コヤジが、公式情報や行政機関の公表資料を確認したうえで、COZUCHIとヤマワケエステートを比較します。
- COZUCHIとヤマワケエステートの基本情報の違い
- 想定利回り・運用期間・最低投資額の違い
- 優先劣後構造や換金制度などリスク管理の違い
- ヤマワケエステートの行政処分と元本毀損について
- それぞれどんなタイプの投資家に向いているのか
- 不動産クラウドファンディングで失敗しないための選び方
COZUCHIとヤマワケエステートの基本情報を比較

まずは両社の運営会社やサービス実績など、基本情報から比較してみましょう。
不動産クラウドファンディングとは何かをまだよく知らない方は、先にこちらの記事も参考にしてください。
| 項目 | COZUCHI | ヤマワケエステート |
|---|---|---|
| 運営会社 | LAETOLI株式会社 | ヤマワケエステート株式会社 |
| サービス開始 | 2019年(前身のWARASHIBE) | 2023年 |
| 累計投資額・調達額 | 約1,413億円(2026年8月末時点) | 678億円(2026年6月末時点) |
| 運用・償還実績 | 元本毀損ゼロ・正常償還率100% | 償還総額519億円・償還208本(2026年6月末時点) |
| 最低投資額 | 1万円から※ | 1万円から※ |
| 行政処分 | 確認できず | あり(2026年2月) |
※COZUCHIは短期運用型が1万円から、中長期運用型は10万円から投資可能です。ヤマワケエステートも1万円から投資できる商品がありますが、すべての商品が1万円からとは限りません。
運営実績を見ると、COZUCHIのほうが長い運営実績と元本毀損ゼロの実績を持っています。
一方、ヤマワケエステートも2026年6月末時点で調達総額678億円、償還総額519億円、償還本数208本まで実績を伸ばしています。
単純に「実績がないサービス」と考えるのは適切ではありません。ただし、ヤマワケエステートについては後述する行政処分や元本毀損実績があるため、投資判断ではこれらを含めて考える必要があります。


想定利回り・運用期間を比較

不動産クラウドファンディングを選ぶ際、多くの方が気になるのが「利回り」です。
ただし、想定利回りが高いからといって、必ずしも投資として優れているとは限りません。高利回り案件では、その分だけ物件売却リスクや事業者リスクなどを慎重に確認する必要があります。
| 項目 | COZUCHI | ヤマワケエステート |
|---|---|---|
| 想定利回り | 案件によって異なる | 高利回り案件が多く、10%超の案件もある |
| 運用期間 | 短期運用型:3ヶ月〜3年程度 中長期運用型:3〜5年程度 |
案件によって異なる |
| 最低投資額 | 短期運用型:1万円 中長期運用型:10万円 |
1万円からの商品あり |
| 中途換金 | 可能※ | リセール制度など案件ごとに条件を確認 |
※COZUCHIの短期運用型では買取申込による換金制度があり、原則24時間365日申込可能です。ただし、換金手続きには3.3〜5.5%の事務手数料がかかり、最短約7週間での支払いとなります。中長期運用型は手数料無料で、最短約2週間での支払いとされています。
利回りだけを比較すると、ヤマワケエステートのほうが高利回り案件を見つけやすいのが特徴です。
一方、COZUCHIは短期運用型と中長期運用型があり、投資期間や収益の狙いに応じて商品を選びやすい点がメリットです。
ただし、どちらについても「想定利回り=確定利回り」ではありません。あくまで案件募集時点の想定であり、元本が保証されているわけではない点には注意してください。
安全性・リスク管理体制を比較

今回の比較で特に重要なのが「安全性」です。
不動産クラウドファンディングでは、優先劣後構造などによって投資家のリスクを抑える仕組みが採用されることがあります。ただし、劣後出資があるからといって元本が保証されるわけではありません。
優先劣後構造とは?
優先劣後方式とは、投資家を「優先出資者」、事業者を「劣後出資者」とすることで、不動産価格の下落などによる一定範囲の損失を事業者側が先に負担する仕組みです。
例えばヤマワケエステートでは、公式サイト上で「会員からの出資金を出資総額の80%まで優先出資とし、残り20%を事業者が劣後出資する」という例が説明されています。ただし、すべてのプロジェクトが同じ構造ではなく、優先劣後構造を採用していないプロジェクトもあります。
そのため、投資する際にはサービス全体の仕組みだけではなく、個別ファンドの契約成立前書面などで優先出資・劣後出資の割合を確認することが重要です。
ヤマワケエステートが受けた行政処分について
ヤマワケエステートについては、2026年2月20日に大阪府から行政処分を受けたことを押さえておく必要があります。
処分内容は、不動産特定共同事業に関する業務の一部停止で、2026年2月24日から4月24日までの60日間が対象となりました。
大阪府が公表した処分資料によると、主な問題の一つは、ファンドごとの専用口座を設けず、他の不動産特定共同事業契約に係る財産と混在させて管理していたことです。
さらに、「青森・八戸 地方再生にアジアンエンタメ インドアテーマパーク」のファンドに係る財産について、別の2ファンドの支払いに流用していたことも処分理由として記載されています。
流用額は、東京都世田谷区岡本のファンド関連で2,881万4,366円、沖縄県阿嘉島のファンド関連で8,346万8,086円、合計1億1,228万2,452円です。
なお、行政処分による業務停止期間は2026年4月24日に終了しています。
そのため、現在のヤマワケエステートを評価する際には、「行政処分を受けた」という過去の事実だけを見るのではなく、その後の管理体制や情報開示、個別ファンドのリスクを確認することが重要です。
行政処分を受けた事実そのものは消えません。投資家としては、こうした経緯を理解したうえで、自分のリスク許容度に合うかを判断する必要があります。
ヤマワケエステートでは元本毀損も発生
さらに注意したいのが、ヤマワケエステートでは一部ファンドで元本毀損が発生している点です。
例えば2026年2月に運用終了した「千葉県八千代市村上 宅地ファンド」では、出資元本を19.77%毀損して償還されたことが公表されています。
つまり、ヤマワケエステートでは「高利回りだから魅力的」というだけでなく、実際に元本割れが発生した実績があることも考慮しなければなりません。
ここは非常に重要なポイントです。
不動産クラウドファンディングでは、想定利回りが高くても、物件を想定価格で売却できなければ元本が毀損する可能性があります。特に高利回り案件に投資する場合は、物件の所在地、用途、売却先、出口戦略、優先劣後割合などを確認してから判断することをおすすめします。
COZUCHIは元本毀損ゼロの実績
一方、COZUCHIは公式サイト上で、2026年8月末時点で総ファンド数148件、累計投資額約1,413億円、元本毀損ゼロ、正常償還率100%と公表しています。
また、案件ごとにマスターリースや買取保証など、物件特性に応じたリスクマネジメントを採用しています。
もちろん、過去に元本毀損がなかったからといって、将来の元本が保証されるわけではありません。
それでも、現時点までの運用実績という点では、COZUCHIの大きな強みといえるでしょう。
最低投資額・始めやすさを比較

投資初心者にとっては、最低投資額も重要なポイントです。
- COZUCHI:短期運用型は1万円から投資可能。中長期運用型は10万円から。
- ヤマワケエステート:1万円から投資できる商品あり。ただし、1万円ではない商品もあります。
最低投資額だけを見ると、両社とも少額から始められるため大きな差はありません。
ただし、初心者の場合は「最低投資額がいくらか」だけではなく、1つのファンドにいくら投資するのかも重要です。
例えば10万円を投資できる場合でも、1つの案件に10万円すべてを投資するより、複数の案件や複数の事業者に分散することで、事業者リスクや物件リスクを分散できます。
なお不動産クラウドファンディングについて詳しく知りたい方は、ソーシャルレンディングとの違いやクラウドファンディングの3つの種類もあわせてご覧ください。
COZUCHIとヤマワケエステート、どちらが向いている?

ここまでの内容を踏まえて、私なりにどんな投資家にどちらが向いているのかをまとめます。
| 投資家タイプ | 向いているサービス |
|---|---|
| 運営実績や元本毀損ゼロの実績を重視したい | COZUCHI |
| 換金性を重視したい | COZUCHI |
| 高利回り案件を積極的に探したい | ヤマワケエステート |
| 行政処分や元本毀損実績も含めてリスクを判断できる | ヤマワケエステート |
| 不動産クラウドファンディング初心者 | COZUCHI |
私自身は、資産形成の軸となるキャッシュフロー投資という観点では、まずは実績や情報開示を重視してサービスを選びたいと考えています。
その意味では、現時点ではCOZUCHIのほうを初心者にはおすすめしやすいです。
一方、ヤマワケエステートには高利回り案件という明確な魅力があります。
ただし、行政処分や元本毀損の実績もあるため、投資するのであれば「高利回りだから」という理由だけで大きな金額を入れるのではなく、個別ファンドの内容を確認したうえで、余裕資金の一部に限定するという考え方が現実的でしょう。
まとめ|COZUCHIとヤマワケエステートは「利回り」だけで選ばない

COZUCHIとヤマワケエステートは、どちらも少額から始められる不動産クラウドファンディングですが、特徴はかなり異なります。
| 比較項目 | COZUCHI | ヤマワケエステート |
|---|---|---|
| 運営実績 | ◎ | ○ |
| 元本毀損実績 | これまでなし | あり |
| 利回り | 案件によって異なる | 高利回り案件が多い |
| 最低投資額 | 1万円から※ | 1万円からの商品あり |
| 換金性 | 比較的高い | 案件ごとに確認が必要 |
| 行政処分 | 確認できず | 2026年にあり |
※COZUCHIは短期運用型が1万円から、中長期運用型が10万円から。
結論として、「実績や安定性を重視するならCOZUCHI」「高利回りを狙う代わりにリスクもしっかり確認するならヤマワケエステート」という考え方が分かりやすいでしょう。
ただし、不動産クラウドファンディングは預金ではなく、元本保証のある金融商品でもありません。
どちらを選ぶ場合でも、サービス名だけで判断するのではなく、投資するファンドごとに物件の内容、運用期間、想定利回り、優先劣後割合、出口戦略、事業者の財務状況などを確認することが大切です。
また、1社だけに資金を集中させるのではなく、複数のサービスや案件に分散する方法も検討してみてください。
不動産クラウドファンディングのおすすめランキングや不動産クラウドファンディングの選び方も参考にしながら、自分のリスク許容度に合ったサービスを選びましょう。
為替コヤジとしては、これから不動産クラウドファンディングを始める初心者なら、まずは実績や情報開示を確認しやすいCOZUCHIから少額で始める方法をおすすめします。
そして、仕組みやリスクを理解したうえで、より高い利回りを狙いたい場合にヤマワケエステートなど他のサービスを比較していくとよいでしょう。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資は自己責任のもと、ご自身で十分に調査・判断のうえ行ってください。各サービスの最新情報は必ず公式サイトにてご確認ください。
ほったらかし投資でリスク分散

為替コヤジは投資額5,000万円で下記のようなほったらかし投資を実践しています。
| アセットクラス | 投資先 |
| 先進国株式 | 投資信託(オルカン / S&P500 / FANG+ / レバナス) |
| 金(ゴールド) | 投資信託(SBI・iシェアーズ・ゴールド) |
| FX(自動売買) | トラリピ / 松井証券FX |
| FX(スワップ) | セントラル短資FX / みんなのFXなど |
| 仮想通貨(BTC / ETH / XRP) | BitLending / PBRレンディング |
| 不動産クラファン / ソシャレン | みらファン / TOMOTAQU / TORCHESなど |
| ロボアドバイザー | ROBOPRO |
ほったらかし投資は、投資経験がゼロでも問題ありません。
再現性があるので為替コヤジの設定をそっくりそのまま真似れば、同じように不労所得を得ることができます。
投資に関する注意喚起

投資は運用結果によっては資産が増える、不労所得を得られるなどのメリットがありますが、一方で元本割れなどのリスクが伴います。
特にFXや仮想通貨などは価格が急激に変動することがあり、高い収益を期待できる反面、リスクの高い資産でもあります。
投資に関する注意喚起について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
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