iサイクル注文はループ・イフダンとほぼ同じ仕組みのリピート系注文です。簡単な設定で最適な取引条件をシステムが自動計算してくれるのでFX初心者の方でも安心して始めることができます。
ここでは、iサイクル注文の基本から評価・評判、そして検証・戦略まで幅広く紹介します。
iサイクル注文とは?
iサイクル注文とは、設定した変動幅が相場の上昇下落に合わせて自動追従し、自動発注を繰り返してくれる売買システムです。
あらかじめ設定した変動幅の中で、一定間隔の値幅で複数のIFDONE+OCO注文を同時発注し、決済注文が成立後、レートの変動に合わせて変動幅を追従させ、新たな注文条件のIFDONE+OCO注文をシステムが自動的に繰り返し行うリピート系注文です。
iサイクル注文の発注方法は経験に合わせて3種類
iサイクル注文は発注方法が3種類用意されています。
1. ボラティリティ方式
マニュアルによる発注方法で、売り/買いの選択、過去の変動幅(値動き)、対象資産を設定するだけの3ステップではじめられます。
想定変動幅・ポジション方向・対象資産の3つを設定して計算ボタンをクリックすると、システムが自動計算し、最適な注文方法を表示します。
想定変動幅は「参考期間」を選択すると自動で設定できますので、初心者の方でも非常に簡単です。
2. ランキング方式
ランキング方式とは、2015年11月16日より以下の設定のiサイクル注文をシュミレーション環境にて運用した結果をランキング形式に表示し、同じ設定のiサイクル注文を発注できる注文方法です。
[colored_box color=”light-red” corner=”r”]USD/JPY 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100EUR/JPY 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100
AUD/JPY 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100
GBP/JPY 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100
NZD/JPY 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100
EUR/USD 売/買 想定変動幅:500~5,000 注文間隔(値幅):10~100[/colored_box]
3. マトリクス方式
マトリクス方式は、必要な資金とリスクの度合いから注文内容を選択することができる注文方式です。
新規注文可能額で注文可能な条件が青に変わり、青いマスをクリックすることで同じ条件でiサイクル注文が開始できます。
下図では、マスの中に「決済損益pips」が表示されていますが、他にも「利食回数」、「損切回数」、「レンジ内最大必要証拠金」、「レンジ内最大評価損pips」、「レンジ内最大必要資金」、「レンジ内最大ポジション」のシミュレーション結果も表示することが可能です。
縦軸の「想定変動幅(レンジ)」は、最大数のポジションを保有した場合、一番上から一番下までのポジションの値幅、かつ、各ポジションの逆指値までの値幅を示します。
想定変動幅が狭いと、為替相場が不利な方向に動いた際、逆指値までの値幅が狭い為、損切りがされやすく、収益獲得の機会が減り、損失が膨らむリスクも高まります。
反対に、想定変動幅が広いと、為替相場が不利な方向に動いても、逆指値までの値幅が広い為、損切りがされにくく、収益獲得の機会が増え、損失が膨らむリスクも低くなります。
横軸の「注文間隔(pips)」は、複数のポジションを保有した際、ポジション同士の間隔を示します(単位はpips。USD/JPYの場合100pips=1円)。
注文間隔が狭くなることで、収益獲得の機会が増える一方、ポジションが多くなり取引数量が増えることから、損失が膨らむリスクも高まります。
反対に、注文間隔が広くなることで、収益獲得の機会が減る一方、ポジションが少なくなり取引数量が減ることから、損失が膨らむリスクも低くなります。
iサイクル注文の評価・評判
取引ツール
取引のメインツールであるiサイクル注文は、ループ・イフダンに非常に似ています。
リピート系注文は自動損切り機能の有無、相場追従機能の有無で大きく分類することができますが、iサイクル注文は自動損切り:あり、相場追従機能:ありでループ・イフダンと同じ分類になります。
またiサイクル注文は店頭FXだけではなく、くりっく365にも対応しています。
2015年2月にマネースクウェア・ジャパンは外為オンラインに対し、iサイクル注文が特許取得済みのトラリピとその仕組みが似ているということで、特許侵害で訴訟を起こしました。
しかし2016年4月にiサイクル注文も特許を取得しましたので安心してiサイクル注文を使うことができるようになりました。
[colored_box color=”light-red” corner=”r”]- 発明の名称:金融情報処理装置、金融情報処理方法、およびプログラム
- 特許番号:特許第5918806号
- 出願日:平成26年5月28日
- 登録日:平成28年4月15日[/colored_box]
最低取引数量
外為オンラインにはリスクコントロールのため、ルールが違う4つのコースがあります。そのうち、miniコースは1,000通貨単位で取引が可能です。
ただし、くりっく365は1万通貨単位となるので注意が必要です。
通貨ペア数
iサイクル注文の取り扱い通貨ペアは以下の24通貨です。リピート系注文最多ですが、トルコリラ/円の取り扱いはありません。
- 米ドル/円(USD/JPY)
- ユーロ/円(EUR/JPY)
- 英ポンド/円(GBP/JPY)
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- カナダドル/円(CAD/JPY)
- スイスフラン/円(CHF/JPY)
- NZドル/円(NZD/JPY)
- 南アランド/円(ZAR/JPY)
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)
- 英ポンド/米ドル(GBP/USD)
- 豪ドル/米ドル(AUD/USD)
- NZドル/米ドル(NZD/USD)
- 米ドル/スイスフラン(USD/CHF)
- ユーロ/英ポンド(EUR/GBP)
- ユーロ/豪ドル(EUR/AUD)
- 豪ドル/NZドル(AUD/NZD)
- ユーロ/カナダドル(EUR/CAD)
- ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)
- ユーロ/NZドル(EUR/NZD)
- 米ドル/カナダドル(USD/CAD)
- 英ポンド/豪ドル(GBP/AUD)
- 英ポンド/スイスフラン(GBP/CHF)
- 英ポンド/NZドル(GBP/NZD)
- 豪ドル/スイスフラン(AUD/CHF)
さらにくりっく365では以下の24通貨に対応しています。
- 米ドル/円(USD/JPY)
- ユーロ/円(EUR/JPY)
- 英ポンド/円(GBP/JPY)
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- NZドル/円(NZD/JPY)
- カナダドル/円(CAD/JPY)
- スイスフラン/円(CHF/JPY)
- 南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
- ノルウェークローネ/円(NOK/JPY)
- 香港ドル/円(HKG/JPY)
- スウェーデンクロナ/円(SEK/JPY)
- ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)
- トルコリラ/円(TRY/JPY)
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)
- 英ポンド/米ドル(GBP/USD)
- 英ポンド/スイスフラン(GBP/CHF)
- 米ドル/スイスフラン(USD/CHF)
- 米ドル/カナダドル(USD/CAD)
- 豪ドル/米ドル(AUD/USD)
- ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)
- ユーロ/英ポンド(EUR/GBP)
- NZドル/米ドル(NZD/USD)
- ユーロ/豪ドル(EUR/AUD)
- 英ポンド/豪ドル(GBP/AUD)
取引コスト
取引手数料
iサイクル注文は全通貨ペア一律1,000通貨当たり往復40円の手数料がかかります(南アフリカランド/円は10,000通貨当たり往復40円)。
手数料は新規+決済の手数料を新規約定時に徴収されます。
ただし、2016年12月31日まではキャンペーンが適用され、決済手数料が無料となっているので、かかるのは新規の20円のみとなっています。
また新規口座開設から90日間は新規も無料となっています。
スプレッド
iサイクル注文のスプレッドは平均的といえます。
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 | NZドル/円 | ユーロ/米ドル |
1.0銭 | 2.0銭 | 3.0銭 | 3.0銭 | 6.0銭 | 1.0pips |
スワップ金利
iサイクル注文のスワップポイントは中の上といったところでしょうか。
米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 | NZドル/円 | 南アランド/円 |
25円 | -20円 | -25円 | 20円 | 55円 | 5円 |
情報コンテンツ
iサイクル注文の情報コンテンツはほとんどありません。iサイクル研究室では、2014年11月1日からデモ口座で運用しているiサイクル注文の累積収益ランキングがありますが、ほとんど役に立ちません。
iサイクル戦略室も完全に名前負け、役に立ちません。
兵ブロガーの週間相場予想では有名ブロガーの相場予想を読むことができます。
会場セミナーには力を入れていてほぼ毎日FXセミナーが開催されています。
スマホ
iサイクル注文専用アプリ「外為オンライン」はAndroid、iPhone、iPadに対応しています。
Android | iPhone | iPad |
○ | ○ | ○ |
ヴィジュアルに優れ、レイアウトも工夫されていて非常に使いやすいアプリとなっています。
パソコンと同等の取引環境を実現しているのでこのスマホアプリだけで全て完結させることができます。
またデモ専用アプリの「外為オンライ バーチャルトレード」も用意されています。
iサイクル注文の検証・攻略法
iサイクル注文もループ・イフダンと同じように自動損切り機能により、相場が想定外のレンジに進んだ場合に損切りをしながら新たなポジションを取っていきます。
想定変動幅=損切り幅となっているのでロスカットを回避するために想定変動幅はできるだけ広く取って下さい。
注文数と値幅については「注文数×値幅=想定変動幅」で決まりますが、ボラティリティ方式では注文数も値幅も自動計算されます。そのため、例えば想定変動幅を500pipsにした場合、注文数と値幅の組み合わせは複数存在し、注文数10×値幅50になるのか、注文数20×値幅25になるのか分かりません。想定変動幅や対象資産を変更しながら理想の組み合わせになるよう調整する必要があります。
理想の組み合わせがランキングにあればランキング方式で発注したほうが楽です。
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