運用終了 最終更新日:2026年10月20日
「ナスダック100トリプル(TQQQ)を自動売買で運用したいけれど、どんな設定にすればいいのかわからない」
「トライオートETFがトライオートCFDに統合されたと聞いたけれど、TQQQトラリピは今でもできるの?」
こんな疑問をお持ちではないでしょうか。
結論からお伝えすると、TQQQトラリピは、2026年7月以降もトライオートCFDの「バラエティCFD」で運用できます。TQQQは長期的に右肩上がりで、値動きが非常に大きい銘柄です。「下がったら買って、上がったら利益確定」を自動で繰り返すトラリピ型の自動売買と相性が良く、私も2020年8月から2025年8月まで約5年間、旧トライオートETFで運用してきました。
一方で、TQQQは2022年に1年で約8割も下落した、ハイリスクな銘柄でもあります。儲かるかどうかは、設定とロスカットラインの管理でほぼ決まると言っても過言ではありません。
この記事では、FX自動売買歴14年・運用額約5,000万円の私「為替コヤジ」が、TQQQトラリピの仕組みから、トライオートCFDでの取引条件、具体的な設定方法、ロスカットレートの計算方法、株式分割時の注意点まで、実体験をもとにわかりやすく解説します。
- TQQQトラリピの仕組みと、TQQQが自動売買に向いている理由
- トライオートETF統合後の「バラエティCFD」でTQQQを取引する条件
- 私がヘッジャーをやめてTQQQトラリピに切り替えた3つの理由
- TQQQトラリピの設定方法と、私が実際に使っていた設定
- ロスカットレートの計算式と必要資金のシミュレーション
- TQQQの株式分割(過去4回)とトライオートでの扱い
- ビルダーでTQQQトラリピを作る手順とよくある質問
- 暴落後のボックス相場で使える「安値圏の両建て注文」
なお、私のTQQQトラリピの運用実績(累計利益・最大含み損・最終損益)は、別記事で詳しく公開しています。
>>トライオートETFって儲かるの?TQQQトラリピ5年間の運用実績を全公開
【2026年7月】トライオートETFはトライオートCFDに統合されました
インヴァスト証券は2026年7月18日の大型アップデート(公式発表)で、トライオートETFをトライオートCFDにサービス統合しました。TQQQなどETFを原資産とする銘柄は、現在トライオートCFDの「バラエティCFD」として提供されています。本記事の私の運用記録は統合前のトライオートETFでのものですが、取引条件は2026年10月時点のトライオートCFD(バラエティCFD)の公式情報をもとに更新しています。
TQQQトラリピとは?ナスダック100トリプルを「下がったら買い・上がったら売り」で自動売買

まずはTQQQトラリピがどのような運用方法なのか、全体像から押さえておきましょう。仕組みを理解しておくと、後半の設定方法やロスカット計算がぐっとわかりやすくなります。
TQQQトラリピとは、ナスダック100トリプル(TQQQ)に一定間隔で買い注文を並べ、決めた値幅だけ上がったら利益確定し、また同じ価格で買い直すことを自動で繰り返す運用方法です。「TQQQトラリピ」は私が自分の運用につけた呼び名で、マネースクエアのトラリピと同じ考え方を、トライオートの「ビルダー」機能で再現したものです。
トラリピ(リピート注文)の仕組み
トラリピ型の自動売買は、価格が上下に動くたびに少しずつ利益を積み上げる仕組みです。具体例で見てみましょう。
たとえば「0.5ドル間隔で買い注文を並べ、5ドル上がったら利益確定」という設定の場合、以下のような動きになります。
- TQQQが70.0ドルまで下がると、70.0ドルの買い注文が約定する
- TQQQが75.0ドルまで上がると、決済注文が約定して5ドル分の利益が確定する
- 再びTQQQが70.0ドルまで下がると、同じ価格で新たに買い注文が約定する
- 以降、これを延々と繰り返す
この注文が0.5ドルごとに何十本も並んでいるため、相場が上下するたびにどこかの注文で利益が確定していきます。相場の方向を予想する必要がなく、値動きがあるほど利益のチャンスが増えるのがトラリピ型の最大の特徴です。
FXのトラリピの基本をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
なぜTQQQなのか?ナスダック100の3倍の値動き
トラリピ型の自動売買はどんな銘柄でも使えますが、私がTQQQを選んだのには明確な理由があります。
TQQQ(プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ)は、ナスダック100指数の日々の値動きの3倍の成果を目指すレバレッジ型ETFです。ナスダック100は、米国ナスダック市場に上場する時価総額上位100社(金融を除く)で構成され、アップル、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾンなど、時代を代表するハイテク企業が並びます。
指数の構成銘柄は定期的に入れ替えられるため、その時代に成長している企業が組み込まれやすく、長期的には右肩上がりの傾向があります。この「長期的には上昇しやすい」という特徴と、「3倍の値動きの大きさ」が組み合わさることで、次のようなメリットが生まれます。
- 値動きが大きいため、利益確定の回数が多くなりやすい
- 長期で上昇しやすいため、「買いのみ」のシンプルな戦略が機能しやすい
- 下落しても、いずれ回復すれば含み損が解消されやすい
TQQQトラリピの4つのメリット
TQQQトラリピには、通常のインデックス投資やFX自動売買にはない魅力があります。私が5年間運用して感じたメリットを整理します。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 相場予想が不要 | レンジ内に注文を並べておけば、上下動のたびに自動で利益確定される |
| 上昇相場で利益が伸びやすい | TQQQは値動きが大きく、上昇局面では利益確定が次々と発生する |
| 寝ている間も稼働 | 米国市場の取引時間(日本の深夜)も自動売買が注文を執行してくれる |
| 少額から始められる | トライオートCFDの自動売買はTQQQを1口から発注できる |
実際、私のTQQQトラリピは上昇相場だった2021年に年利約40%のペースで利益を積み上げました。
必ず知っておくべきTQQQのリスク
メリットだけを見て始めるのは危険です。TQQQトラリピで失敗しないために、以下のリスクは必ず理解しておいてください。
①暴落時の下落幅が非常に大きい
TQQQは2020年のコロナショックで高値から約7割、2021年11月の高値から2022年12月の安値までは約8割(-81.7%)も下落しました。ナスダック100自体の下落は約3割強だったため、3倍以上の下落幅になっています。
②「逓減(ていげん)」で指数より不利になることがある
TQQQは日々の値動きの3倍を目指すため、上下を繰り返すもみ合い相場では、指数が元の水準に戻ってもTQQQは元の価格まで戻らないことがあります。これを「逓減」と呼びます。長期で持ち続けるほど、この影響を受けやすくなります。
③窓開けで想定より不利な価格で約定する
TQQQは米国市場の取引時間しか取引できないため、決算や経済ニュースで翌日に大きく価格が飛ぶ「窓開け」が起こります。窓を開けて下落すると、並べた買い注文が想定より低い価格でまとめて約定し、含み損が急拡大することがあります。
④保有中は金利調整額の支払いが発生する
トライオートCFD(バラエティCFD)では、建玉を保有したまま取引終了時刻を超えると金利調整額の支払いが発生します(金曜は3日分)。含み損のポジションを長期間抱えるほど、このコストが積み重なります。
私自身、2022年の暴落では最大で約1,500万円近い含み損を抱えました。TQQQトラリピは「放置すれば必ず儲かる」ものではなく、暴落に耐えられる資金とロスカットライン管理が前提の運用です。
トライオートCFD(バラエティCFD)でTQQQを取引する条件

現在TQQQトラリピを始めるなら、インヴァスト証券のトライオートCFD(バラエティCFD)を使うことになります。ここでは、2026年10月時点の公式情報をもとに、TQQQの取引条件を整理します。
| 項目 | ナスダック100トリプル(TQQQ)の取引条件 |
|---|---|
| サービス名 | トライオートCFD「バラエティCFD」(旧トライオートETF) |
| 原資産 | プロシェアーズ ウルトラプロQQQ(NASDAQ上場) |
| 取引単位 | 1口 |
| 最小取引数量 | 自動売買:1口/マニュアル注文:30口 |
| レバレッジ | 5倍(必要証拠金は時価評価額の20%) |
| 取引手数料 | 0円(コストはスプレッドと金利調整額) |
| 取引時間 | 通常期間 23:35~翌5:55/米国サマータイム期間 22:35~翌4:55 |
| 保有中の受け払い | 金利調整額(支払い)、分配相当額(買い建玉は受取り) |
| ロスカット | 有効比率100%以下(150%以下でプレアラート、120%以下でアラート) |
| 両建て時の証拠金 | MAX方式(売り・買いの多い方のみ) |
| 建玉上限 | 13,000口 |
| 税金 | 申告分離課税20.315%(FXなどと損益通算可) |
※インヴァスト証券「トライオートCFD 取引概要」をもとに作成(2026年10月時点)。最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。
特に注目したいのは、自動売買なら1口から発注でき、取引手数料が0円という点です。仮にTQQQが80ドル、米ドル円が150円なら、1口の取引金額は約12,000円、必要証拠金はその20%の約2,400円です。少額でも細かく注文を並べられるので、資金に合わせた設定がしやすくなっています。
旧トライオートETFから何が変わった?
以前からトライオートETFを使っていた方のために、統合で変わったポイントも整理しておきます。
- 口座・サービス名:トライオートETF → トライオートCFD(バラエティCFD)
- 必要証拠金:旧トライオートETFは価格帯ごとの「証拠金額一覧」から必要証拠金を求める方式でしたが、現在は時価評価額の20%(レバレッジ5倍)とシンプルになりました
- 銘柄数:TQQQに加え、半導体トリプル(SOXL)や米国債トリプル(TMF)などが追加され、バラエティCFDは41銘柄に
- 口座管理:トライオートFX・株価指数CFDと同じアプリで管理でき、口座間の資金振替は即時・無料
トライオートCFD全体の仕組みや他の取扱銘柄については、以下の記事で詳しく解説しています。
>>トライオートCFDとは?株価指数8銘柄・バラエティCFD41銘柄の特徴と始め方を徹底解説
>>トライオートETFとは?バラエティCFD統合後の41銘柄・メリット・始め方を徹底解説
米国NQ100(株価指数CFD)やトラリピCFDとの違い
「ナスダック100を自動売買するなら、ほかの選択肢もあるのでは?」と思う方もいるでしょう。主な選択肢を比較しておきます。
| 項目 | TQQQ (トライオートCFD バラエティ) |
米国NQ100 (トライオートCFD 株価指数) |
米国NQ100 (トラリピCFD) |
|---|---|---|---|
| 値動きの大きさ | ナスダック100の約3倍 | ナスダック100と同じ | ナスダック100と同じ |
| レバレッジ | 5倍 | 10倍 | 10倍 |
| 取引時間 | 米国市場の時間のみ | 平日ほぼ24時間 | 平日ほぼ24時間 |
| 窓開けリスク | 大きい | 比較的小さい | 比較的小さい |
| 向いている人 | 値動きの大きさを利益に変えたい人 | 安定性・資金効率を重視する人 | FXのトラリピと一緒に管理したい人 |
同じナスダック100でも、TQQQは「値動きの大きさ」、株価指数CFDは「安定性と資金効率」に強みがあります。TQQQトラリピは利益確定の回数を増やしやすい反面、暴落時のダメージも大きいので、資産全体の一部(サテライト枠)で運用するのがおすすめです。
各サービスの違いは、以下の比較記事も参考にしてください。
>>ETF・CFDとは?トライオートETF・トライオートCFD・トラリピCFDを徹底比較
>>トラリピCFD(マネースクエア)とは?仕組み・特徴・おすすめ設定を解説
私がヘッジャーをやめてTQQQトラリピに切り替えた理由

私はTQQQトラリピを始める前、トライオートETFの自動売買セレクトにあった「ナスダック100トリプル_ヘッジャー」を運用していました。ここでは、ヘッジャーとは何だったのか、そしてなぜ自作のTQQQトラリピに切り替えたのかをお話しします。
ヘッジャーとは?売り注文で下落時の評価損を軽減する仕組み
ヘッジャーは、2019年12月にトライオートETFへ売り注文機能が追加された際に登場した、自動売買セレクトのプログラムです。上昇相場は買い注文で追いかけながら、大きな下落局面では売り注文を仕掛けて、買い建玉の評価損を軽減するという仕組みでした。
当時のナスダック100トリプル_ヘッジャーの構成は以下のとおりです。
| 項目 | 買い注文 | 売り注文 |
|---|---|---|
| 注文本数 | 18本 | 9本 |
| エントリー価格 | 前日終値とフォロー値・利確幅の組み合わせで決定 | 過去の相場変動を参考に一定間隔で設定 |
| 利確幅 | カウンター値の約10% | 損切り幅の0.9~1.5倍 |
| 損切り | なし | あり(一定幅の上昇で損切り) |
トライオートは両建て時の必要証拠金がMAX方式(多い方のみ)のため、売り注文を加えても証拠金の負担が増えにくい点はメリットでした。当時の公式表示では、2018年1月1日~2019年12月19日の期間収益率が113.91%と、セレクトの中でもトップクラスの成績でした。
ヘッジャーをやめた3つの理由
成績の良かったヘッジャーですが、私は2020年8月に運用をやめ、ビルダーで自作したTQQQトラリピに切り替えました。理由は次の3つです。
①仕組みが複雑すぎてわかりづらい
買い18本・売り9本の注文で、利確幅もフォロー値もバラバラでした。エントリー価格も前日終値で決まるため、どの価格で何が約定するのかを把握するのが大変でした。
②不定期に設定値が変更される
セレクトの設定内容は不定期に更新されます。仕組みを理解できていないものに大金を預け続けることが、だんだん怖くなりました。
③リスク(ロスカットレート)を正確に把握できない
これが最大の理由です。仕組みが複雑なため、どこまで下がったらロスカットされるのかを正確に計算できないまま運用していました。FXのトラリピでは躍起になってロスカットレートを管理しているのに、トライオートETFだけは「なんとなく」運用していたのです。
自動売買で長く生き残るには、「自分で仕組みを説明でき、ロスカットレートを計算できる設定」で運用することが何より大切です。この反省から、私はシンプルな「買いのみ・等間隔・一定利確幅」のTQQQトラリピに切り替えました。
なお、現在のトライオートCFDで選べるセレクトのラインナップは、旧トライオートETF時代から変わっている可能性があります。セレクトを使う場合は、最新の内容を取引画面で確認してください。
TQQQトラリピの設定方法

ここからは、TQQQトラリピの具体的な設定方法を解説します。設定を決める要素は多くありませんが、それぞれが利益とリスクに直結するので、意味を理解したうえで決めていきましょう。
設定を決める5つの要素
TQQQトラリピの設定は、以下の5つの要素で決まります。
| 要素 | 意味 | 考え方 |
|---|---|---|
| 売買方向 | 買いか売りか | 長期で上昇しやすいTQQQは買いのみが基本 |
| レンジ | 注文を並べる価格帯 | 広いほど暴落にも対応できるが、必要資金が増える |
| 注文間隔 | 注文と注文の間の値幅 | 狭いほど約定回数が増えるが、ポジションも増える |
| 利確幅 | 何ドル上がったら利益確定するか | 広いほど1回の利益が大きく、狭いほど回転が速い |
| 数量 | 1本あたりの口数 | 資金とロスカットレートから逆算して決める |
このうち、私が最も重視しているのは「数量はロスカットレートから逆算して決める」という点です。利益を増やしたいからと数量を先に決めてしまうと、暴落時に耐えられなくなります。計算方法は次の章で詳しく解説します。
私が実際に運用していたTQQQトラリピの設定
参考までに、私が旧トライオートETFで運用していたTQQQトラリピの最終的な設定を紹介します。
私は0.5ドル間隔で、利確幅が12.5ドル・10ドル・7.5ドル・5ドルの4種類の買いトラリピを同時に稼働させていました。利確幅は広いほうが効率が良いことがFXのトラリピの経験からわかっていましたが、最適な利確幅は相場のボラティリティによって変わります。そこで利確幅を4種類に分散させ、どんな相場でもどれかの注文が機能するようにしていたのです。

また、注文の開始・停止をしやすくするため、50ドルの値幅を1つの注文グループにまとめていました。

| レンジ | 注文間隔 | 利確12.5ドル | 利確10ドル | 利確7.5ドル | 利確5ドル |
|---|---|---|---|---|---|
| 150.5~200ドル | 0.5ドル | 3口 | 3口 | 3口 | 3口 |
| 100.5~150ドル | 0.5ドル | 3口 | 3口 | 3口 | 3口 |
| 50.5~100ドル | 0.5ドル | 停止 | 停止 | 停止 | 停止 |
| 0.5~50ドル | 0.5ドル | 停止 | 停止 | 停止 | 停止 |
【注意】上記の価格は2021年当時のものです
TQQQはその後、2022年1月と2025年11月にそれぞれ1:2の株式分割を行っているため、上記の価格・値幅を現在の水準に換算すると約4分の1になります(例:200ドル → 約50ドル、利確幅5ドル → 約1.25ドル)。この設定をそのまま現在の価格に当てはめないよう注意してください。
設定の変遷は以下のとおりです。
- 2020年8月:ヘッジャーから切り替え、1ドル間隔・利確10ドルでスタート
- 2020年12月:利確幅を5ドル・7.5ドル・10ドルの3種類に分散
- 2021年1月:1:2の株式分割に伴い、数量を2倍にして設定を踏襲
- 2021年8月:注文間隔を1ドルから0.5ドルに変更
- 2021年9月:利確幅2.5ドルの注文を12.5ドルに変更し、4種類の利確幅に
- 2021年12月:高値圏での急落に備え、140ドルより下の注文を一旦停止
現在の価格水準でのモデル設定例
では、今からTQQQトラリピを始めるならどう考えればいいのでしょうか。2026年10月時点でTQQQは80ドル前後で推移しています。ここでは、考え方の例として以下のモデル設定を紹介します(特定の設定を推奨するものではありません)。
| 項目 | モデル設定例 |
|---|---|
| 売買方向 | 買いのみ |
| レンジ | 40.5~80ドル(現在値付近から約50%下まで) |
| 注文間隔 | 0.5ドル(80本) |
| 利確幅 | 5ドル |
| 数量 | 各1口 |
| 1回の利益確定額の目安 | 5ドル×1口×150円=約750円 |
この設定でどれくらいの資金があれば、どこまでの下落に耐えられるのかを、次の章で計算してみます。
ロスカットレートの計算方法と必要資金の目安

TQQQトラリピで最も大切なのが、ロスカットレートの管理です。「どこまで下がったらロスカットされるのか」を把握しておけば、暴落が来ても冷静に追加入金や注文停止の判断ができます。ここでは計算方法をわかりやすく解説します。
トライオートCFD(バラエティCFD)のロスカットの仕組み
トライオートCFDでは、有効比率が100%以下になると、すべての建玉が強制決済(ロスカット)されます。有効比率は以下の式で計算されます。
有効比率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100(%)
- 有効証拠金 = 預けた証拠金 + 評価損益
- 評価損益 =(現在価格 - 取得価格)× 口数 × 米ドル円レート
- 必要証拠金 = 現在価格 × 口数 × 米ドル円レート × 20%
つまり、「預けた証拠金+評価損益」が「必要証拠金」を下回った瞬間にロスカットされます。旧トライオートETFは価格帯ごとの証拠金額一覧から必要証拠金を調べる必要がありましたが、現在は時価の20%なので、エクセルなどで簡単に計算できるようになりました。

レンジ下限を割った後のロスカットレートの求め方
トラリピのように全注文が約定した状態(レンジ下限を割った状態)では、ロスカットレート(P)は次の式で求められます。
必要な入金額 = 総口数 × 為替レート ×(平均取得価格 - P)+ 総口数 × 為替レート × P × 20%
※スプレッドや金利調整額は含まない簡易計算です。
先ほどのモデル設定(40.5~80ドル・0.5ドル間隔・80本)の平均取得価格は約60.25ドルです。米ドル円を150円として、ロスカットレートごとに必要な入金額を計算すると以下のようになります。
| 耐えたい価格 (80ドルからの下落率) |
各1口 (計80口) |
各3口 (計240口) |
各5口 (計400口) |
|---|---|---|---|
| 32ドル(-60%) | 約42万円 | 約125万円 | 約208万円 |
| 24ドル(-70%) | 約49万円 | 約148万円 | 約246万円 |
| 20ドル(-75%) | 約53万円 | 約159万円 | 約266万円 |
| 16ドル(-80%) | 約57万円 | 約171万円 | 約285万円 |
※米ドル円150円、全注文約定後の簡易試算。スプレッド・金利調整額・為替変動は考慮していません。
TQQQは過去にコロナショックで約7割、2022年に約8割下落しています。最低でも高値から7~8割の下落に耐えられる資金を用意するのが、私の考える安全ラインです。モデル設定の各1口なら、50~60万円程度が目安になります。
私自身も運用中は「最高値から73%の下落に耐える」ことを目標に資金を管理し、ロスカットレートが目標に届かない場合は、追加入金額ごとのロスカットレートをシミュレーションして、入金のタイミングをあらかじめ決めていました。

窓開けと円安にも注意
計算上のロスカットレートは、あくまで目安です。実際には次の2つの要因で、ロスカットレートが試算より高く(不利に)なることがあります。
- 窓開け:TQQQが大きく窓を開けて急落すると、途中で利益確定する機会がないまま複数の買い注文が一度に約定し、含み損が一気に膨らみます。約定価格も試算の前提とずれやすくなるため、実際の評価損と試算上の評価損がずれてきたら、実際の建玉からロスカットレートを計算し直すことをおすすめします。
- 円安:評価損益と必要証拠金は現在の米ドル円レートで円換算されるため、含み損を抱えた状態で円安が進むと、円建ての含み損と必要証拠金がどちらも膨らみ、ロスカットレートが上がります。実際に2022年はTQQQの暴落と急速な円安が同時に進み、私は約400万円の損切りを余儀なくされました。試算は現在より10~20円ほど円安のレートでも行っておくと安心です。
ほかの自動売買も含めた資金管理の考え方は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>自動売買ツールおすすめランキング|FXからETF、仮想通貨まで徹底比較
TQQQの株式分割とトライオートでの扱い

TQQQは価格が上がると株式分割を行うことが多い銘柄です。分割そのものは資産価値に影響しませんが、自動売買の設定には影響するため、仕組みを理解しておきましょう。
TQQQの株式分割の履歴
ETFは取引しやすい価格帯を保つため、価格が大きく上昇すると分割が行われます。TQQQはここ数年だけでも、以下のように分割を繰り返しています。
| 実施日 | 分割比率 | 内容 |
|---|---|---|
| 2018年5月24日 | 1:3 | 口数が3倍、価格が3分の1に |
| 2021年1月21日 | 1:2 | 口数が2倍、価格が2分の1に |
| 2022年1月13日 | 1:2 | 口数が2倍、価格が2分の1に |
| 2025年11月20日 | 1:2 | 口数が2倍、価格が2分の1に |
※ProShares公表資料などをもとに作成。日付は分割後の価格で取引が始まった日です。
過去のブログ記事や設定例を参考にするときは、その記事が書かれた時点からの分割を考慮して価格を換算する必要があります。たとえば2021年前半の価格は、現在の水準に直すと約4分の1です。
分割時の建玉・自動売買注文の扱い
トライオートCFD(バラエティCFD)では、効力日を超えて建玉を保有している場合、分割比率に応じた建玉が付与されます。分割は理論上、資産価値には影響しません。
参考までに、私が経験した2021年1月の分割時、インヴァスト証券(当時のトライオートETF)の対応は以下のとおりでした。
- 保有中の建玉:数量が2倍、取得価格が2分の1に自動調整(端数は差額調整金で精算)
- 発注中の注文:新規・決済とも数量2倍・価格2分の1で引き継ぎ
- 自動売買注文:稼働は継続。ただし利確幅・損切幅・フォロー値・カウンター値も分割比率に応じて修正(例:利確幅5ドル → 2.5ドル)
ここで注意したいのが利確幅です。自動で2分の1になるため、分割後も同じ利確幅(ドル)で運用したい場合は、自分で設定し直す必要があります。私は2021年1月の分割時、注文間隔は据え置き、数量を2倍にして、利確幅は分割前と同じドル幅を維持しました。
分割の扱いは都度インヴァスト証券から案内されます。分割が発表されたら、公式のお知らせで建玉・注文の扱いを必ず確認しましょう。
ビルダーでTQQQトラリピを作る手順

TQQQトラリピは、トライオートの「ビルダー」機能を使えば、プログラミングの知識がなくても簡単に作れます。ここでは基本的な流れを紹介します。
<例>65.5~70ドルのレンジに、0.5ドル間隔・利確5ドルの買い注文を10本発注する場合
- トライオートの取引画面にログインし、自動売買の「ビルダー」を選択
- CFD(バラエティCFD)の銘柄から「ナスダック100トリプル」を選択
- 複数の注文をまとめて作成できるモードを選び、売買方向を「買い」に設定
- レンジ(上限70ドル・下限65.5ドル)、本数(10本)、利確幅(5ドル)、数量(1口)を入力し、損切りは設定しない
- シミュレーション画面で、注文の価格・必要証拠金・過去の成績を確認
- わかりやすい注文名をつける(私は「ティッカー_利確幅_レンジ」、例:「TQQQ_利確5_65.5-70」にしています)
- 内容を確認して注文を確定

私はレンジを複数のグループに分けて作成していました。こうしておくと、相場状況に応じて「この価格帯だけ停止する」といった調整がしやすくなります。
※画面の名称や操作手順は、2026年7月のリニューアルで旧トライオートETF時代から変わっている場合があります。最新の操作方法はインヴァスト証券のビルダー解説ページや操作マニュアルでご確認ください。
為替コヤジ流|TQQQトラリピの運用ルール

設定を作っただけでは、TQQQトラリピは長続きしません。私が5年間の運用で実践し、また失敗から学んだ運用ルールを紹介します。
- ナスダック100トリプルは買いのみで運用する
長期で上昇しやすい特徴を活かし、売りは仕掛けません。 - 利確幅を複数に分散する
相場のボラティリティは変化するため、利確幅を1種類に絞らず分散させます。 - 上値は追い続ける
レンジ上抜けで注文がなくなると利益がゼロになるため、上昇したらレンジを上に追加します。 - ロスカットレートは毎月チェックする
試算と実際の評価損がずれていないか確認し、必要なら追加入金や注文停止を判断します。 - 高値圏では下の注文を一部停止する
私は2021年12月、高値圏で140ドル(当時)より下の注文を停止し、急落時のポジション増加を抑えました。 - 資金が増えたら数量を増やす(複利運用)
ただし、数量を増やすのは必ずロスカットレートを再計算してからにします。 - 資産全体の一部(サテライト枠)にとどめる
2022年の暴落を経験し、TQQQトラリピは資産の中心にするべきではないと痛感しました。
コア資産とサテライト資産の分け方については、以下の記事を参考にしてください。
>>ほったらかし投資ポートフォリオ完全ガイド|FX・投信・金・仮想通貨・不動産の最強戦略
>>分散投資とは?5,000万円運用者が実践する「負けないポートフォリオ」の作り方
応用編:TQQQ安値圏の両建て注文(ボックス相場対策)

TQQQトラリピは「買いのみ」が基本ですが、暴落後に底値圏で上下を繰り返すボックス相場になると、買い注文だけでは利益確定がほとんど起こらなくなります。ここでは、私が2022年の暴落後に実際に試した「安値圏の両建て注文」を、考え方とあわせて紹介します。
両建て注文を始めた背景
2022年10月以降、TQQQは16ドル付近で底堅く推移する一方、24ドル付近では何度も上値を抑えられる、典型的なボックス相場になっていました。
このとき私の買いのみのTQQQトラリピは大きな含み損を抱え、利益確定がほとんど発生しない状態でした。そこで16~24ドルをレンジとみなし、レンジ内の上下動を買いと売りの両方で拾って、低迷相場でも小さな利益を積み上げることを狙い、2023年1月に売り注文を組み合わせた両建て注文を追加しました。
私が設定した両建て注文
ビルダーで設定した両建て注文の内容は以下のとおりです。
| 項目 | 買い注文 | 売り注文(ショート) |
|---|---|---|
| レンジ | 1~24ドル | 17~24ドル |
| 注文間隔 | 1ドル | 1ドル |
| 数量 | 各5口 | 各3口 |
| 利確幅 | 1ドル | 1ドル |
| 損切り | なし | 25ドル到達で売りポジションをすべて損切り |
【注意】上記の価格は2023年1月当時のものです
TQQQは2025年11月に1:2の株式分割を行っているため、現在の価格水準に換算すると上記の約2分の1(例:16~24ドル → 約8~12ドル)になります。
設定のポイントは次の3つです。
- 買いの数量を売りより多くする:TQQQは長期的に上昇する前提なので、買い5口・売り3口と買いを厚めにしました。
- 売りはレンジ上部にだけ仕掛ける:上値が重い17~24ドルにだけ売りを並べ、底値圏では売りを持たないようにしました。
- 売りには必ず損切りを入れる:上昇は青天井なので、レンジ上限を抜けた25ドルで売りポジションをすべて決済するルールにしました。
また、レンジ上抜け後のシナリオも事前に考えていました。24ドルを明確に超えると次の節目の40ドル付近まで一気に上昇する可能性があり、その場合は24~40ドルでも両建てを検討します。さらにその次の節目である64ドル付近まで回復すれば、上昇トレンド入りの可能性が高いため、売り注文は慎重にするべき局面と判断していました。
両建て注文のメリット
買いのみのTQQQトラリピに売り注文を組み合わせることには、次のようなメリットがあります。
- 両建てでも必要証拠金が増えない:トライオートCFD(バラエティCFD)の両建て時の証拠金はMAX方式で、同じ銘柄の買いと売りのうち金額の大きい方だけが必要証拠金になります。
- 買い建玉のヘッジになる:長期では上昇、短期では下落と見ている局面で、売り注文の利益が買い建玉の評価損を一部カバーしてくれます。
- ボックス相場でも利益機会が生まれる:下がって買い、上がって売る動きを両方向で拾えるため、低迷相場でも自動売買が機能します。
両建て注文のデメリット・注意点
一方で、売り注文には買いのみの運用にはないリスクもあります。
- 一方的な上昇では利益が減る:TQQQが上昇を続けると売り注文が損失となり、そのぶん全体の利益が減ります。
- 損切り設定は必須:上昇に上限はないため、売り注文には必ず損切りを入れてください。
- 売り建玉には貸株料も含まれる:売り建玉の金利調整額には貸株料調整額も含まれます。
- 新規の売り注文が失効することがある:カバー先の状況によっては新規売り注文が約定せず失効する場合があります。
正直なところ、16~24ドルの両建てで得られる利益はわずかでした。両建て注文はあくまで「低迷相場を乗り切るための補助」であり、メインの戦略ではありません。設定が複雑になるほどロスカット計算も難しくなるので、使う場合は買い・売りそれぞれのポジション量を把握したうえで、少額から試してください。
TQQQトラリピの運用実績は?

「実際にTQQQトラリピで儲かったの?」というのが一番気になるところだと思います。結果だけ先にお伝えすると、私のTQQQトラリピは天国と地獄の両方を経験しました。
- 2021年は年利約40%で順調に推移し、累計利益は600万円超
- 2022年の暴落と円安で、最大約1,500万円近い含み損を抱え、約400万円を損切り
- ロスカットや追加入金で耐え、2025年8月に全ポジションが決済されて最終損益は約+83万円
この5年間の詳しい推移や、暴落時に何を考えどう行動したのか、そこから得た教訓は以下の記事ですべて公開しています。これからTQQQトラリピを始める方には、ぜひ一度読んでいただきたい内容です。
>>トライオートETFって儲かるの?TQQQトラリピ5年間の運用実績を全公開
ナスダック100に関連する別の運用として、レバナス(レバレッジNASDAQ100の投資信託)を使った運用実績も公開しています。
>>レバナス民ならやらなきゃ損!三菱UFJ eスマート証券でレバナス代用FX
TQQQトラリピのよくある質問

最後に、TQQQトラリピについてよくいただく質問にお答えします。
Q. TQQQトラリピはいくらから始められますか?
トライオートCFDの自動売買は1口から発注でき、TQQQが80ドル・米ドル円150円なら1口の必要証拠金は約2,400円です。ただし、トラリピは複数の注文を並べる運用なので、暴落に耐えられる資金を含めると、最低でも50万円程度を目安にすることをおすすめします。
Q. トライオートETFの口座のままでTQQQトラリピはできますか?
トライオートETFは2026年7月にトライオートCFDへ統合され、TQQQは「トライオートCFD(バラエティCFD)」で取引されています。これから始める方は、トライオートCFDの口座を開設してください。
Q. 売り注文も入れたほうがいいですか?
下落局面で売り注文を入れると評価損を軽減できる可能性はありますが、上昇局面では売り注文が損失になり、設定やロスカット計算も複雑になります。私はシンプルさとリスク把握のしやすさを優先し、買いのみで運用していました。ただし、暴落後のボックス相場では売りを組み合わせるのも一つの手です。私が実際に試した設定は、本記事の「応用編:TQQQ安値圏の両建て注文」で紹介しています。
Q. 利益にかかる税金は?
トライオートCFDの利益は申告分離課税(一律20.315%)の対象で、FXや株価指数CFDなどと損益通算できます。年間の利益が一定額を超える会社員は確定申告が必要です。詳しくは税理士や税務署にご確認ください。
Q. 放っておけば必ず儲かりますか?
残念ながら、必ず儲かる投資はありません。TQQQトラリピは上昇やもみ合いの相場では強い一方、大きく下落し続ける相場では含み損が膨らみ、ロスカットされると大きな損失が確定します。私の運用実績も、一時は大きな含み損を抱えました。必ず余裕資金で、ロスカットレートを把握したうえで運用してください。
まとめ|TQQQトラリピは「資金管理」を徹底すれば強力な武器になる

本記事では、トライオートCFD(旧トライオートETF)でナスダック100トリプルを自動売買するTQQQトラリピについて解説しました。最後にポイントを振り返ります。
- TQQQトラリピは、TQQQに等間隔で買い注文を並べ、上昇したら利益確定を繰り返す自動売買
- トライオートETFは2026年7月にトライオートCFDへ統合され、TQQQはバラエティCFD(レバレッジ5倍・自動売買1口から・手数料0円)で取引できる
- 私は仕組みが複雑でリスクを把握しにくいヘッジャーをやめ、シンプルなTQQQトラリピに切り替えた
- 設定は「買いのみ・等間隔・利確幅の分散」が基本。数量はロスカットレートから逆算する
- 高値から7~8割の下落に耐えられる資金を用意し、ロスカットレートを定期的にチェックする
- TQQQは分割が多い銘柄。分割時は利確幅などの設定値が自動調整される点に注意
TQQQは値動きが大きいぶん、リスクも大きい銘柄です。しかし、仕組みを理解し、資金管理を徹底すれば、相場を予想せずにナスダック100の成長と値動きを利益に変えられる強力な運用方法になります。まずは少額・少数量から始めて、値動きやロスカットラインの感覚をつかんでみてください。
口座開設は無料で、スマホから申し込めます。インヴァスト証券では時期によって口座開設キャンペーンを実施していることもあるので、最新の口座開設キャンペーン情報もあわせてチェックしておくと取りこぼしがありません。
私がTQQQトラリピ以外にどんな投資をしているのか、全体の運用実績は以下の記事で公開しています。


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