次世代の決済手段としても注目されている仮想通貨ですが、ビットコインやイーサリアムなどを送金するにはどうすればいいのでしょうか?
秘密鍵・公開鍵やウォレットアドレスなどウォレットの仕組みから仮想通貨の送金・決済方法まで初心者にも分かりやすく解説します。
ウォレットの仕組みを分かりやすく解説
ビットコインなどの仮想通貨を保管するにはウォレットが必要です。ウォレットとは文字通り、仮想通貨のお財布のようなソフトウェア(アプリケーション)です。銀行口座に近いイメージですが、ウォレットと名前や住所などの個人情報は結びついていません。
ウォレットには口座番号に似た概念のウォレットアドレスが紐付いています。ウォレットアドレスは英文字と数字から成る数十桁の文字列で、QRコードで表すことも可能です。
ウォレットアドレスはウォレットに対して1つではなく、いくつも生成されます。なぜかというと、あるウォレットアドレスにいくら送金したというトランザクションはブロックチェーン上に記録されていて誰でも見ることができてしまうからです。
もし1つのウォレットアドレスしかないと送金履歴や残高が分かってしまい、ハッカーたちの格好の餌食になってしまいますのでこれを避ける目的があります。
ウォレットアドレスはどうやって生成される?
では、ウォレットと呼ばれるソフトウェアの中でウォレットアドレスはどのように生成されるのでしょうか?
まずウォレットにはマスターシードと呼ばれるウォレット固有の情報が組み込まれています。これを基に秘密鍵(Private Key)が生成され、秘密鍵から公開鍵(Public Key)が生成され、さらにウォレットアドレスが生成されます。
ウォレットアドレスにある仮想通貨を送金することができるのは秘密鍵を知っている人だけです。銀行の暗証番号に近いイメージです。
前述のように、ウォレットと個人情報は結びついていないのでこの秘密鍵を知っている人が所有者とみなされます。
ということはこの秘密鍵がハッキングされるとウォレットアドレスにある仮想通貨を自由に送金されてしまいます。
そのため、数千万円分の仮想通貨を保有している人の中にはインターネット上のウォレットではなく、ハードウォレットに入れて銀行の貸金庫に保管している人もいるほどです。
ちなみにウォレットを最初に設定する時に復元パスフレーズという文字列が出てきますが、これはマスターシードを人間が認識できる形式に変えたものです。復元パスフレーズを使えばウォレットを丸ごと復元することができます。
ということは復元パスフレーズが盗まれるとウォレット内の仮想通貨を根こそぎ持って行かれてしまうので厳重に保管して下さい。
仮想通貨の送金のメリット
例えば日本から銀行振込で送金しようとすると国内でも数百円、海外だと5,000円以上の手数料を取られる場合があります。
しかも海外送金の場合は様々な手続きを踏む必要があり、送金から着金までに5~7営業日もかかることもあります。
ところが仮想通貨は銀行のような管理主体もなく、営業日という概念もありません。
なので手数料は無料か、あってもマイナーに払うわずかな手数料で済み、しかも国内外問わず送金からわずか数分か、ないしは数時間で相手のウォレットに入金されます。
仮想通貨の送金方法
仮想通貨を送金する場合には送金先のウォレットアドレスに対してビットコインなどを送ります。
コインチェックからビットコインを送金するケースを例に説明します。
コインチェックにログイン後、「ビットコインを送る」をクリックすると送金画面に移ります。
ここで「宛先」に相手先のウォレットアドレスを入力し、「金額」に送金したい金額(ビットコイン)を入力し、「送金する」をクリックすれば送金は完了です。
実店舗での決済方法
最近は実店舗でもビットコインで決済できるお店が増えてきましたが、実店舗で決済する場合はQRコードを使います。
お店で会計するとお店の端末にQRコードが表示されますのでこれをモバイルウォレットで読み込むだけで支払いが完了します。
実店舗での決済も結局はお店が所有しているウォレットに送金するのと同じです。
ウォレットの種類については下記記事を参考にして下さい。

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